山域:北アルプス 錫杖岳
日程:8月9日~8月14日
参加者:スミ(L)、アキヤマ、サイトウ
アキヤマさんサイトウさんと錫杖岳で岩登りをしてきた。
8/9
私だけ錫杖岩舎の場所取りのため前日入り。1人で焚き火を見ながらぼんやり前衛フェースを見て何も考えないのは贅沢な時間だった。19:00頃から大量の落雷とともに短時間に大雨が降り恐怖した。岩舎の下地も増水時は流路となっており、テントの下に水流を感じながら雷に怯える羽目となった。このため錫杖岩舎は年々面積が減少しているようだ。
▲錫杖岩舎から前衛フェースを見上げる
8/10
7:30頃サイトウさんと合流し「左方カンテ(4級下 Ⅴ+)」へ。1p目は私がリードで以降ツルベで登る。大人気ルートなだけあって終了点はグージョンなことは勿論、様々な残置があり逆に面白かった。印象に残ったのは6p目の残置1番カムとその1番カムにバチギキしている残置ナッツキーである。残置に至るストーリーがありありと目に浮かび同情を禁じ得なかった。また、先行パーティの富山県の大学生2人が終始「エグいて!!!」以外の言葉を発しなかったことも印象に残った。
私がリードの3p目でルートを無視して直登しかけた以外は問題なくクライミングをこなすことができた。岩舎に戻り、アキヤマさんと合流して宴会。
▲「左方カンテ」1p目
8/11
アキヤマさん、サイトウさんと共に「バードランド(4級下 5.9 A1)」へ。2p目の5.9のピッチでは私がリード。核心のクラック直前に1番カムを極めようとするも故障しておりトリガーを引けないので8割開いた.75番を置いて突入。今までで一番恐ろしいレイバックを決めていった。だが、クライミングを華麗にこなすも上部で終了点迷子となって時間をロス。というかクライミング以前にとにかく暑すぎる。水分をケチった影響で我々は干からびる一方であった。身の危険を感じて敗退。岩舎に帰りアキヤマさん持参のそうめんで英気を養う。この日より、岩舎に帰着した後は錫杖風呂(錫杖岩舎に隣接する沢の小さい釜)で沐浴を行うのが全員の日課となる。
▲錫杖風呂
8/12
同じ面子でバードランドに再挑戦。前日の反省を活かして水分をたっぷり持っていく。7.8pはビチョビチョボロボロヤブヤブの古き良き日本の岩場三拍子が揃っている核心。そのハング地帯をサイトウさんが捨て身のA0で越えて行った。無事完登。
▲「バードランド」7.8p目
8/13
サイトウさんと2人で「見張り塔からずっと(4級 5.9)」へ。下部はコンテを用いるなどして時間短縮に励む。核心の5.9の2ピッチでは1ピッチ目でフォローの私が落ちるという大失態を演じて大変落ち込んだ。最上部の2ピッチは右に寄りすぎて猛烈な藪に突っ込み、本峰に続くクラックだと信じて登った先のピークには何か大きい浮石が乗っていた。
▲「見張り塔からずっと」核心後のスラブ
8/14
翌日からの台風の影響に備えて本日中の下山を決め、サイトウさんと「注文の多い料理店(4級下 5.8)」へ。2p目で私がナッツを落としてしまったり3p目でサイトウさんがセットしたバチギキの5番カムの回収に手間取ったりとミスを犯しつつも4p目まで登る。上部の2ピッチは左方カンテを登った際に1度登っているので省略して下降。内容としては3p目が面白かった。クライミングシューズが合っていないせいで両足踵が化膿した。
▲「注文の多い料理店」4p目
未熟さ故にスマートに登攀をこなすことはできなかったが、ナチュプロかつフリーで登るスタイルは最高に面白いことを再確認できた。フリーの修行を積んで色々な壁や滝に挑戦したい。
アキヤマさん、サイトウさん、ありがとうございました。