2019年6月26日水曜日

白馬岳突坂尾根からの杓子岳双子尾根からの白馬鑓ヶ岳北陵

山域:北アルプス 白馬三山

ルート:突坂尾根~白馬岳~杓子岳~白馬鑓ヶ岳北稜~白馬鑓ヶ岳~猿倉

日程:2018年4月27日()~5月2日()

参加者:Lスミ、マノ、カワジリ、キタノ、カネコ、サイトウ

~~~






きっかけ


ある事故報告書を読んでいて初めて「突坂尾根」を知った。白馬岳から黒部峡谷へと延びるその尾根を地図で見て、その長大さ、秘境性にとても魅力を感じた。調べてみると昔はそれほど珍しくもないルートであったようだが、近年の記録はかなり少ない。GWはここに行こうと前々から考えていた。

突坂尾根だけではさすがに味気ない。今年の冬山の集大成の合宿でもあるので、登攀を混ぜたいが、白馬岳主稜はありきたりすぎていてあまり面白くないし、せっかくサイトウさんついてきてくださるのだから少し攻めたルートを行きたいなあ…。などと考えながら、登山体系を見ていると、「白馬鑓ヶ岳北稜」が目に入った。これはいい。白馬岳主稜のより人が入っていなくて、より難しいバージョンのルートである。登り甲斐がありそうだ。

こうして、突坂尾根から白馬岳へ抜け、杓子岳まで縦走。そして白馬鑓ヶ岳北稜を登り白馬三山のピークを踏む、という計画が出来上がった。

~~~






4月27日()


カネコと筆者は昼行バスで富山駅へ行き、ステーションビバーク。お誂え向きの宿泊地があり、快適な夜を過ごす。他の部員はサイトウさんの車で宇奈月温泉へ。

~~~






4月28日()




宇奈月温泉の手前の駅でサイトウさんたちと合流。筆者にとっては去年の年末合宿以来1年ぶりの宇奈月温泉である。宇奈月温泉駅から黒部峡谷トロッコ鉄道に乗り込み、新緑の黒部峡谷の風を浴びながら終点笹平駅まで。

いざ出発、と9日分の食糧の入ったザックを背負う。その瞬間、筆者のマカルーが「ブチッ」という音を立て、肩にかかるザックの荷重バランスが崩れる。ザックのショルダーベルトが切れた…。スリングで応急処置をして出発するも、なんとなく具合が悪い。幸先の悪いスタートである。

800mまでは鉄塔をつないで進んでいく。関電の方が道を作っていくださっているおかげでスイスイ進む。ここは比良かと錯覚してしまうほど歩きやすい道だった。

それ以降は、藪漕ぎになる。下部は雪が無いためひたすら藪漕ぎである。初日は覚悟していたため何ら驚きはなかった。今日の行程さえ終われば雪が出てきて、藪漕ぎから解放されるはず…。そう思って黙々と漕ぐ(この合宿の全日程で思い続けることになる)

1200mで雪をつなげて歩くことができるようになってきた。安堵する。カネコとキタノの調子が悪そうなので、今日はここで泊まることに。文登研直伝のビーコン捜索を伝授して、本日の行動は終了。

~~~






4月29日()


今日からは快適な雪歩きができると思いウキウキ。突坂尾根の核心は昨日の藪漕ぎだと思っていた。しかし、突坂山を越えたところで、再び藪が出現する。しかも昨日の藪よりも格段に濃密なものだ。薄い尾根にびっしり藪が生い茂っている。袖を捲らないと暑いが、袖を捲ると腕が傷だらけになってしまうというジレンマ。結局全員腕を傷だらけにしながら、進んでいく。アイゼンを藪に持ってかれそうになる部員も続出した。読図にも手間取り散々な気分になる。

藪セクションを突破したと思って雪の上をノロノロと歩いていると、再び藪が現れる。この日はその繰り返しだった。ある程度予想はしていたが、ここまで雪が少ないとは…。つらい。

キタノの体調が引き続き優れないようなので、この日は猫又山手前1500m地点で宿泊。

~~~






4月30日()


ここまでくると流石に藪も少なくなって、快適な雪歩きが多くなってきた。藪がないとなんと順調なペースで進むことだろう。27日と28日の二倍以上のペースで進んでいく。

それでも、頻度は減ったが藪は出てきてその度に削られる。

途中、重荷を背負っての藪漕ぎで、カネコが膝を痛めたようなのでカネコの分の団体装備を他の部員で分配する。

全員疲労を抱えながらも、なんとかこの日の目標の白馬岳頂上宿舎まで到達する。そこから筆者だけ白馬岳のピークを踏むために空身で出発。他の部員も誘ったのだが疲れてしまっているようだ。突坂尾根完登。

頂上宿舎では偶然にも京大山岳部さんも宿泊しており、挨拶を交わした。

~~~






5月1日()


この日は白馬岳頂上宿舎~杓子岳~双子尾根~樺平の行程のはずだったが、+白馬鑓ヶ岳北稜~杓子岳~双子尾根~樺平が追加されることになる。

5月2日の午後から天気が崩れる予報。ただでさえ、杓子岳から見た白馬鑓ヶ岳北稜は雪が少なかった。一回荒れて、それが雨だった場合、登攀はより困難なものになるだろう。ほとんど藪漕ぎになってしまうような。白馬鑓ヶ岳北稜をどのタイミングで登るか、はたまた諦めるか、悩んだ。しかも、サイトウさんは少し体調が優れないらしい……。

最終的に、沈殿してでも登攀を試みるという決断を下した。

なんとか登攀したい旨をサイさんに伝えて、相談した結果、途中で泊まる前提のもと今日出発して、2日の午前中、天気が崩れる前には帰ってくる、というプランを組んだ。サイトウさんの体調と相談しつつ、無理そうだったら引き返す。

10:00、樺平から、出発。取り付きからバーティカル藪漕ぎを強いられる。雪がついていたら快適なダブルアックスだっただろうなあ、と思いながら頑張って漕ぐ。しかし、ペースは悪くない。標高を上げるにつれ徐々に雪をつないで登ることができるようになってくる。時々怖い箇所が出てきたがロープを出すほどでもない。ちなみにサイトウさんの体調は登攀を始めて2時間ほどで完治したらしい。

中間地点の「軍艦ピーク」には出発してから三時間ほどで到着。このペースで行けば、19:00には樺平へ戻ることができそうだ。俄然やる気が出てきた。軍艦ピークから先は、危険な箇所も少なく、ほとんど藪漕ぎも出てこなかった。ただただ頑張って標高を上げる。

16:00白馬鑓ヶ岳山頂。ワンデイで樺平へ帰れることを確信する。

18:30樺平。テントキーパーを任せていた二回生も驚いていた。我々もこんなにはやく帰ってこれるとは思わなかった。

この日はなぜか血便がでた。

~~~




5月2日()


この日は猿倉まで下るだけである。朝は少しゆっくり起きて、のんびり準備する。天気が崩れる前に猿倉に着ければよい。

この日もやはり、藪漕ぎが出てきた。これで今回の合宿では全日程で藪漕ぎをしたことになる。もうやりたくない。さすがに。

11:30猿倉着。バスの運転手さんが少し待っててくださった陰で、何とか滑り込む。

座席についてふと香ってきた自分の体臭に思わず顔をしかめた.。


~~~


合宿を終えて


サイトウさんの力は大きかったが、この強度の合宿を部員全員でこなせたことは素直に嬉しい。30kg近いザックを背負って、連日猛烈な藪漕ぎが続く合宿だった。後輩君達はよく頑張ってくれたと思う。
白馬鑓ヶ岳北稜では、サイトウさんの実力にはまだ敵わないことを実感した。特にルーファイ力と度胸では、まだまだ遠く及ばない。精進しなくては。
サイトウさんには心からお礼を申し上げたい。こんな藪漕ぎだらけの不愉快な合宿についてきてくださり、本当にありがとうございました。




(突坂尾根の藪漕ぎ)


                (白馬鎗ヶ岳北稜)



(白馬鎗ヶ岳北稜)
         




知床半島の海岸線を一周した


●場所:北海道 斜里郡斜里町 目梨郡羅臼町 知床半島

●期間:2017年7月5日(水)~7月13日(木)

●メンバー:Lウノ、スミ、サイトウ





7月6()

ウトロ温泉バスターミナル~知床五湖~ルシャ川~タキノ川

夜行バスでの快適な夜を終え、知床五湖までバスで移動する。途中ヒグマがバスの前を横切る。デカい。こんなのに襲い掛かられたらひとたまりもない。この先出会わないようにと祈る。だがその祈りは無駄だったことを後に知る。

バスの終点から、車両が侵入できる最終地点までは、ヒッチハイクで進む。栃木からきた気のいいおっさんに乗せてもらった。ありがとうございました。

ここからが実質的なスタートだ。林道の終点、海岸との出合いまで歩く。天気は曇り時々雨。

海岸線と合流すると、まずエゾジカが迎えてくれた。そこら中にいる。バンビだ。優雅に走り回るその姿に、知床の大自然を実感する。

進んでいくと、早速ヒグマと遭遇。距離は50mくらいだろうか。熊スプレーに手をかけるも、熊はこちらに気付くとそそくさと山へ帰っていった。胸をなでおろす。この先、相泊に抜けるまでも十数頭も熊を見かけたが、どれも我々に気付くと同時に逃げてくれた。

少し進んだ番屋の横で休んでいると、漁師の方々に「今時珍しいなあ」と話しかけられ、コーラを頂いた。
この日は無人の番屋の横で泊まることに。ツエルトを張り、焚火を起こし釣りをする。釣果は2匹。名前はわからないし、小魚だが、味噌汁にして食べた。






7月7日(金)

タキノ川~カシュニの滝~カシュニの岩~レタラワタラ

この日も太陽は雲に隠れており、少々寒い。

名もなき岩峰がところどころにあり、そのひとつひとつがあたかも芸術作品のように趣深い形をしている。彫刻庭園を歩いているような気分になり、悦に浸った。

カシュニの滝の水量は思ったより少なかった。裏から巻いて通過。そして、いよいよ泳ぎのセクションに入る。

小さな岬を巻くと、断崖が出てきた。断崖の下は足がつかない水深である。これはつれない。泳ぐしかない。7月とはいえ、北海道の北の端、しかも日は隠れている。全員顔を見合わせて、お互いを牽制しあう。「1番最初は行きたくない。」という気持ちで全員の気持ちは一致していた…。「ぎゃああ!」ウノ先輩の悲鳴がむなしく響く。彼は犠牲になったのだ。ウノ先輩の後に続いて筆者も海に入る。「ぎょええ!」冷たい。水温は15℃くらいだろうか。50mくらいの距離をザックを浮きにしてバタ足で泳ぐが、波に押し戻されてなかなか進まない。自然の前では人間は無力である。たった50mの泳ぎだったが、結構疲れた。

この先は、番屋もない本当に人がほとんど入らない地域に入っていく。エメラルドグリーン(今までで一番エメラルドグリーンだった)の入り江、巨岩、奇岩、ヒグマ、打ち寄せる荒々しい波、ヒグマ、ヒグマ、おそらくまだ誰も手を付けてないであろう美しい沢…。素晴らしいものを体感した。

この日は岩の浜に平地を作り、宿泊地とした。ようやく、日が出てきたので、ぐしょぐしょの装備を干す。カラカラに乾いた流木がそこら中に落ちていて、焚火をするには非常に有難い。そして、お楽しみの磯釣り。釣果は二匹。そのうちの一匹、名前はわからないが赤紫色の迷彩色のナマズのような形の魚が、見た目に反してとてつもなく美味しかった。明らかに筆者史上No1の魚であった(状況がよりおいしくさせた)。
星がきれいな夜だった。






7月8日(土)

レタラワタラ~アウンモイ~ポロモイ~メガネ岩~獅子岩~ウトロ漁港~知床岬~赤岩

青空が広がっている。干潮の浜を歩く。

海賊湾という入り組んだ入り江に到達する。ウニ(めちゃくちゃ美味しかった)やらヒトデやら魚やらがわらわらといる。最奥部には沢が流れ込んでいた。その緑と青と黒と花々の色合いが、太陽のふにゃふにゃした光に照らされて、なんとも神秘的な空間が完成していた。ここも泳いで渡った。

メガネ岩に着く。真ん中に丸い穴が開いている門のような巨岩である。それをくぐると、再び岩がたくさん出てきた。第二彫刻庭園と名付ける。モアイ像のような岩、獅子のような岩(獅子岩)など、想像が膨らんで楽しい。

第二彫刻庭園を通過するとウトロ漁港に出た。今は使われていない港だ。ここでは日本をヨットで周遊しているおっさんに出会う。犬も一緒だ。ビールを頂き、ひとしきり盛り上がった後、別れた。ここまでくれば、もう岬は目と鼻の先である。

岬は草原だった。心地よい風が吹いている。遠くに二頭の子どもを連れたヒグマがじゃれあっている。向かいの岩塔ではハクトウワシが巣から注意深くこちらを見ている。とても居心地が良い。しかし、今日はもう少し先まで進まなくてはいけない。さっさと記念撮影を済ませて、後ろ髪をひかれながらも、先へと進む。

有人の番屋を発見する。いい時間なので番屋の隣に泊まってもいいかを伺うと、なんと昆布の乾燥室(屋根、壁ありの清潔な小屋)を貸してくれるとのこと。しかも、風呂を貸してくださり、夕飯に肉も提供していただき、夕飯後は酒までご馳走していただいた。至れり尽くせりがここに極まっていた。

酒をのみ交わしながらお話を聞いていると、どうやら番屋を使用しての昆布漁を行うのは今年の夏で最後とのこと。そして、今年番屋を使った昆布漁を行っているのはこの番屋だけであるらしい。つまり、来年からは知床の昆布番屋はすべて無人になる。100年以上続いた知床の昆布番屋の歴史の終焉に図らずも立ち会ってしまった。奇妙なご縁に驚きながらも、無常を感じた。





7月9日(日)

赤岩~カブト岩~念仏岩~ペキンの鼻

番屋の方々は早朝からまめまめしく働いている。本当に頭が下がる。お礼を申し上げて、出発する。

良い天気である。人里にだんだん近づいているので、定置網などもちらほら出てくる。昆布番屋とは違い、定置網漁などの番屋はいくつか使われているものも残っているようだ。

エキノコックス(寄生虫)を媒介するキタキツネを頻繁に見かけるようになる。番屋の人に餌付けされてるケースもあるらしい。斎藤先輩にはキタキツネのずる賢さとリスクをよく聞いていたので見かけたらすぐに石を投げて追っ払う。見た目はかわいいが、我々にとっては食糧荒らしをする盗人(盗キツネ)でしかない。

この日は頑張れば目標の相泊まで到達することはできたが、急ぐ旅ではない。最後の知床ライフを楽しむことにする。

大漁だった。沢ではオショロコマという小さい淡水魚が入れ食い状態であり、10匹ほど釣ったところでやめた。磯釣りでは、水面に大量に魚が漂っており、針を投げると一瞬で食いつく。そして釣り上げる。楽勝すぎる。この魚にエゾイレグイと名付ける。4匹釣って、オショロコマ同様食べきれないのでやめた。そして、宴である。知床での最後の夜を存分に堪能した。





7月10日(月)

ペキンの鼻~メガネ岩~剣岩~観音岩~相泊~羅臼~ウトロ

キタキツネが大量発生している。今日中に人里に下りる予定なので、もうあまり警戒する必要はない。近づいてこない限りは、大人の対応(放置)をしておく。

ペキンの鼻以降は、比較的人が入っている地域であり、岩を巻くときも、残地ロープなどが整備されていた。旅の終わりは近い。

サイトウ先輩のお知り合いの番屋の方にアメちゃんを頂く。周辺にはキタキツネがやたらうろうろしていた。餌付けされてるに違いない。キツネにもアメちゃんを与えているのだろうか。

アメちゃん番屋を通過すると崩浜と呼ばれる5kmほどの浜に出る。この浜の向こうが相泊だ。

相泊では犬が海を泳ぎながら出迎えてくれた。ここら辺ではヒグマ対策に犬を飼うことが多い。地元の人には、珍しそうに見られた。最近ではウトロから歩いてくる人はほとんどいないらしい。

我々はそのまま相泊温泉へと向かう。相泊温泉は日本最東端の温泉という謳い文句の海岸にある野晒しの温泉である。満潮になると水没してしまうらしい。6日分の汚れを落とす。この温泉は敷板一枚を隔てて女湯と男湯が隣接しているため、むにゃむにゃしてしまい落ち着かなかった。

お風呂からあがり、ヒッチハイクでウトロまで移動する。
この日は、知床自然センターでビバークした。







計画を終えて

時にヒグマに怯え、時に巨岩奇岩に潜む芸術に心打たれ、時に泳ぎに凍えた。一日中歩き、夜は焚火で釣った魚を食べる。狩猟時代のような生活だった。しかし、はるかに豊かになったはずの現代の生活では得られない純粋な感動の体験がそこには存在していた。言葉を尽くしても表現できないものを体で理解した。今までの山行とはまた一味違った、素晴らしい経験であった。








2019年6月24日月曜日

雪彦山の地蔵岳の東稜を登った

日程:2019年6月24日
参加者:Lセンダ、ウノ、スミ、ニシムラ

初めての雪彦。
東陵は3P目(10a)と6P目(10c)が面白かったです。
リードしましたが、3P目は上部で右に逃げてしまいMOSならず、6P目は核心でついヌンチャクを掴んでしまいこれもMOSならず。
精神の弱い部分を露呈させてしまいました。
登攀スピードも遅かった。
偏に修行不足です。
東稜の他にも魅力的なルートはたくさんあるのでまた来たいです。





小太郎岩で人工登攀の練習をした件

日程:2019年6月16日
参加者:Lアキヤマ、サカモト、スミ



小太郎岩で人工登攀の練習をしました。
私にとっては初めての人口登攀でしたが、五段ハング上までの三ピッチ全てリードさせて頂き、非常に良い経験となりました。
ちなみに五段ハングは巻きました。
腐ったハーケンにアブミで乗り込むのはチョーアガりました?





金毘羅withニシ

日程:2019年6月9日
参加者:Lスミ、ニシ

金毘羅で岩登り。
MKface(2p)を二回継続登攀。
色々ルートを変えたり、ナチュプロで支点取ったり、楽しい感じ。
仕上げにフリーで遊んで解散。

161125三方崩山+計画

日時:2016年11月25日~29日

参加者:Lウノ、ムラカタ、イクシマ、オヤナギ、スミ

場所:石川県白山市白山国立公園(三方崩山~白山)




25日


京都~道の駅飛騨白山


移動日。ウノさんの家の車をお借りする。EVE祭でせわしないキャンパス内を80Lザックを背負って駆け抜け、車に乗り込む。筆者とオヤナギさん以外は運転免許を取得しているため、交代で運転する。早朝に出発して、日が暮れて道の駅に到着。登山口まで車で進もうと試みるが、道がぬかるんでおり危険と判断したため、道の駅でビバークする。ウノさんとイクシマさんがぽかぽかの車中泊で、筆者含める三人が車外に追放された。





26日

道の駅飛騨白山~三方崩山~三方崩山と奥三方岳の間のコル


6時起床の予定だったが、昨日深夜まで移動していたため寝坊する。9時起床。なんとなく全員罪悪感を抱えつつ急いで準備、出発する。登りはじめてすぐに止まる。ムラカタの水筒(ペットボトル)が破裂してザックがびしょびしょになってしまっていた。ペットボトルをこまめに替える大切さを学んだ。急登や下が切れている危険個所がいくつかあったが、無事山頂にたどり着く。雪はあまりなかった。残念ながら、天気は曇りで景色は見えなかった。ここからは道がついていないので読図をしながら慎重に進む。腰程の高さ笹が一面に生えており、中々苦戦した。30分ほど笹を漕いでコルまで下る。予定よりも手前だったが、日没が近かったのでここで幕営することに。風が強い。しかしブロックを作れるほどの積雪もない。ポールが折れないか不安だった。





27日


隊のペースが予想より遅く、この先天気も悪い。しかもこの先も道はついていない。ウノさんは撤退を決断した。筆者は撤退など全く考えていなかったので面くらう。まだまだ状況を分析する能力がたりていない。前日漕いだ笹ゾーンをもう一度通過する。非常に滑る。全員必死で登る。イクシマさんは途中で笹にヘッテンを奪われてしまった。ようやく三方崩山に着いたころ、しとしとと雨が降り始めた。雨具を着てアイゼンをはいて下山開始。撤退中のもやもや感に加え、雨が我々の心を削っていく。全員口数が少ない。この日は道の駅まで下り、隣接している温泉で気持ちよくなる。





28日


道の駅飛騨白山~白川郷~京都

だらだら起床。どうやら車で20分ほどのところに白川郷があるらしい。帰京ついでに寄ってみる。素晴らしい街並みだった。五平餅が非常にうまい。一通り観光して、帰京した。





感想


筆者にとっては初めての冬山であった。しかし雪はあんまり無かった。行程を最後まで遂行することができなかったのは悔しかったが、溶けかけのぐしょぐしょの雪の上を泥にまみれながら、しかも雨に打たれるというのは、中々しんどかったというのも正直なところだ。当時は最悪な気分だったが、今思い返してみれば、山の新たな一面を知ることができたいい合宿だったと思う。

明王谷・奥深谷継続遡行&くろんと園地

日程:2019年6月1.2日
参加者:スミ・Lウノ・ニシムラ



天才高校生クライマーのニシムラの記念すべき沢デビュー戦。
難なくついてきて流石だった。
水量が少なかったため水線を攻めて楽しむ。

翌日はくろんと園地でボルダー。
5級課題を登ったのであった(ウノさんだけ登れなかった)。