山域:長野県 戸隠連峰
参加者:筆者(L)、ウノ、サカイ
この計画は、西岳P1尾根、本院岳ダイレクト尾根、西岳P3尾根の継続登攀を試みたものである。
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2/8 移動
京都からバスで長野へ。バス停から私の実家へ。北海道に史上最強クラスの寒波が襲来するとの報をうけ、その影響が戸隠にどのように及ぼされるのかを議論する。場所は長野県の筆者の実家である。暖房が効いており、ふかふかの布団が敷いてある。筆者たち三人は銭湯から上がってきたばかりでホカホカであった。
ウノ「寒いことにより気力が削られることが懸念される。明日以降は天気が安定しそうだし、明日は須見の家で体力を温存するべきだ。」
サカイ「異議なし。」
筆者「それでいいと思います。」
今考えると実家のあまりの快適さに少々判断力が鈍っていたとも思わなくもない。
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2/9 チン
全員荷物があまりにも重すぎると感じていたことが発覚し、装備を今一度確認。コンロ台を5平方㎝にカットするなど軽量化を推し進めた。
あとはだらだらと過ごした。
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2/10 6:35上楠川の橋~12:35熊の遊び場手前 曇り時々雪
筆者の父親が登山開始地点である上楠川の橋まで車で送ってくれた。雪がちらつく中、わかんを着けて歩き出す。事前の情報どおり積雪は少ない。わかんが必要ないくらいである。林道終点からは川沿いに適当に進んでいく。途中渡渉を3~4回強いられた。
(スーパージャンピング渡渉も一か所出てきた)
上楠川右俣に少し侵入したところから直上していくと、30分ほどで天狗平に着いた。ここに荷物をデポして先へ進む。ここから先はトレースがしっかりついていたため、時々思い出したように地図を確認する以外は特に何も考えずトレースを辿る。思考を捨てて歩いていると、3人のおじさまパーティとすれ違う。天気が微妙で先行者が遅いからP1完登を諦めて降りてきたとのこと。少々不安になる。アイゼンを装着。
熊の遊び場(露岩と雪壁の実質的なP1尾根の登攀開始地点)の手前に着く。熊の遊び場は岩が所々露出しており氷瀑が垂れ下がっている。先行の3人パーティが既に熊の遊び場の1ピッチ目に取り付いていた。
翌日にP1尾根を登れる目途も立ったので熊の遊び場基部で幕営することにする。
熊の遊び場(露岩と雪壁の実質的なP1尾根の登攀開始地点)の手前に着く。熊の遊び場は岩が所々露出しており氷瀑が垂れ下がっている。先行の3人パーティが既に熊の遊び場の1ピッチ目に取り付いていた。
翌日にP1尾根を登れる目途も立ったので熊の遊び場基部で幕営することにする。
17:00頃にもテントの脇を下降してきたパーティが通過し、P1尾根の人気具合にやや辟易してくる。
サカイさんの放尿回数が異常に多いため詳しく聞いてみると、生来膀胱の調節がうまくできないらしく、直近の失禁が2.3年前であることが分かった。
サカイさんの放尿回数が異常に多いため詳しく聞いてみると、生来膀胱の調節がうまくできないらしく、直近の失禁が2.3年前であることが分かった。
(幕営地からダイレクト尾根を望む)
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2/11 6:30熊の遊び場手前~8:20無念の峰~9:59P1~11:51熊の遊び場手前
~14:32ダイレクト尾根末端 曇り時々雪
幕営装備をデポし、登攀開始。
1ピッチ目は私がリード。草付きのクーロワールを抜け、熊の遊び場へ侵入していく。60mロープであれば気持ちよく灌木にビレイ点を作ることができたのだが、50mだと微妙に足りない。仕方なくスノーバーでピッチを切る。
1ピッチ目は私がリード。草付きのクーロワールを抜け、熊の遊び場へ侵入していく。60mロープであれば気持ちよく灌木にビレイ点を作ることができたのだが、50mだと微妙に足りない。仕方なくスノーバーでピッチを切る。
(こう見るともう10mで灌木まで行けたか怪しいな)
2ピッチ目はウノさんがリード。出始めがアイス交じりの草付き&岩登りのMIXで少々悪いが、あとは簡単な雪壁を詰めて終了点に到着。
2ピッチ目以降はロープを出さずに歩きとダブルアックスを交えて雪壁を登っていくと無念の峰(熊の遊び場の終了点)に出た。
2ピッチ目以降はロープを出さずに歩きとダブルアックスを交えて雪壁を登っていくと無念の峰(熊の遊び場の終了点)に出た。
無念の峰通過した後、すぐに蟻の塔渡り(両側が切れ落ちているやせた雪稜)が出現。4mほどの嫌らしいギャップを土嚢懸垂でごまかして、蟻の塔渡りに取り付く。トレースがついていて、雪も安定しているためロープは出さない。トレースがなかったらロープが必要だっただろう。
(蟻の塔渡り)
蟻の塔渡り通過後、無雪期は鎖場のセクションが二箇所出てきて、スタカットで通過。
一箇所目は酒井さんがリード。少し傾斜があったが乗越しに灌木があるため苦労しない。
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(ぼちぼちな感じ)
二箇所目は筆者がリード。シンプルな雪壁登攀。全員通過後ロープをしまう。
後はトレースを辿って、P1頂上。GPSでP1頂上にいることを確認し、記念撮影。
後はトレースを辿って、P1頂上。GPSでP1頂上にいることを確認し、記念撮影。
(やったー!)
下降は同ルート。
登りでロープを出したセクションは懸垂下降し、他はクライムダウン等で下降。
(懸垂下降)
蟻の塔渡り手前の土嚢懸垂ポイントの登り返しが地味に面倒くさかった。落ちたら止まらなそうだったのでロープを出した。
(登り返し、左側が切れ落ちている)
(最後の懸垂下降、景色、きれいじゃん)
熊の遊び場を下りきって、一安心。
(幕営地から熊の遊び場を振り返る)
デポ品を回収して、とっとと下る。
天狗平のデポ地で食糧を補給し、本院岳ダイレクト尾根の末端に移動。幕営。
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登れたことは素直に嬉しかったが、西岳P1尾根ではトレースの恩恵にあずかってしまい、不完全燃焼だった。
モノ足りないよ。トホホ。
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