2020/12/19-20
ワダ、シオガイ、スミ
その男、理論値で山に行く者なり。
その男、未だ山道具を片付けることを知らず。
その男、ラッセルすることディアブロスの如し。
D:2020/12/12
M:ワダ、シオガイ、スミ
午前8時40分、北ア笠ヶ岳稜線手前300m。
天候、雨。
雪はない。
ワダ「荷物をデポして空身で稜線までアタックをかけるのはどうだろう?」
シオガイ「どちらかというと帰りたいです。」
ワダ「怖いんだ。稜線さえも到達せずに下りてしまうことが。俺はそんな風に生きてこなかったから。」
スミ「大丈夫です。僕たちは既に入山前の自分自身を超えています。」
参加者:ワダ、シオガイ、スミ
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多分こんな感じのライン |
1p目-シオガイ
取りつき分かりにくすぎ。
奥又白から少し登り、どう考えても雪崩地形を30分トラバース。
D沢から高度を稼ぎ、右側の岩稜へ乗り上げ、そのさらに右に少しトラバースしてルンゼ状の中心付近からクライムオン。
クライミング自体は硬雪と草付き(凍)で快適な感じ。
2p目-シオガイ
左の岩稜へ乗り上げ、そこから右上していく。岩登りチックになってきた。
3p目-シオガイ
右上、後、右上。
岩登りな感じ。凍った草付きも適宜あり、d(^_^o)
豊富な残地が手掛かりになるとはいえ、夜明け前のクライミングとしては、ここまでかなり複雑なライン取り。
夏に登った経験のあるシオガイさん頼りな感じになった。
4p目-ワダ
核心の松高ハングと本当の核心と噂のハング上の凹角のピッチ。
若干の逡巡と断続的な歓声とうめき声、後、ビレイ解除のコール。
私といえば松高ハングはフリーで超えたものの凹角で失意のA0。
トホホ。
5p目-スミ
トポ上の5.6pをリンク。
少し直上して右の岩稜を乗越し、緩傾斜帯まで直上。
長くて適度な負荷で露出感が高くて、つまり、キモチィ。
お日様もおいでなすって暑いくらいの晴天でサイコゥ(もっと寒かったらなお良い)。
D沢を半分下った後、C沢に移ってさらに下り、行きのトレースに合流。一箇所悪い部分があったが、ロープは出さなかった。今回の積雪だと、このラインの下降が1番楽だったと思う。
坂巻温泉〜上高地の歩きが嫌いです。
日程:2020/11/18-24
参加者:コサカ(L)、サカイ、スミ、キノシタ(21日夜〜)、カタノ(21日夜〜)、オオブ(Special Thanks)
11/18
『サプライズド・オドラサレ・山汁』
海岸瀑があると思いきや、海に面した崖の直前で山汁が直角に近い角度で折れ曲がり、なんと、(地図上の)尾根を乗っ越すという大変個性的な地形。
これに関して、サカイさんが人工大滝の可能性に言及していた。
山汁に導かれるままに想定よりも南から海に出るも、海岸瀑はなし。
ただ、これはこれでナイス山汁。
イモリちゃんがたくさんいた。
11/19
『フツフル原の滝(フーチブルの滝、フウチブルの滝、クルチキの滝、ナナタンの滝)』(181m)
1p目-スミ
興奮して山汁(水)線に取りつくも、脆い岩を前に冷静になり、一旦クライムダウン。
後、山汁(水)線突破。
最初の6-7mの傾斜が強いが、それ以降は快適。
2p目-サカイ
基本的に傾斜が緩く快適な登攀。
3p目-コサカ
この滝の核心部。
傾斜が比較的強く、苔がみっしり生い茂っている。
だが、ホールドは程よく散りばめられているので、落ち着いてテスティングしながら登れば大丈夫!
大滝の上は連瀑帯になっており、その内2つの滝でロープを出して登攀。
2or3段目の滝-スミ
山汁を浴びながら4番サイズのクラックを登る奮闘的なライン。
楽しい。
10段目の滝-サカイ
山汁(水)線を右から左にトラバースする。
ジメジメしている。
11/20
『スタルトビラの滝(仮)』(40-50m?)
1p目-コサカ
左壁から山汁(水)線、そしてテラスへ。
トラバース箇所の足捌きが繊細。
6番カム必携。
2p目-スミ
忘れ物を取りに行っていたサカイさんと感動の合流。
スミ「NAMAKA(仲間)を置いて、先に行くわけ、ねェだろうが!!」
あの時、彼の頬を伝っていたのは山汁の飛沫だったのか、それとも...。
ボロいけど簡単な登攀。
6番カム必携。
道中で著名なナンパ師でもあるコサカさんがカワイコちゃん(蛇)をナンパ。
ナンパは勢いだと学ぶ。
小鳥のような鳴き声のカエルちゃんたちも沢山いて癒される。
ヤギがやたらいる。
11/21
『金川岳(カネンゴダケ)南面の滝(仮)』(60-70m?)
1p目-スミ
極めて簡単。
6番カム必携。
2p目-サカイ
まあまあ簡単。
6番カム必携。
3p目-コサカ
かなりボロい岩のド山汁(水流)をトラバースして二俣の落ち口の左(右よりわずかに高い)へ抜ける。
下部は手探りでプロテクションを極めなければならない箇所もあり、シビアな登攀内容。
グレートなピッチ。
6番カム必携。
コサカさんが暇そうにしていた大ウナギちゃんをまたもやナンパ。
監禁プレイを楽しむも、嫌がっていたのでリリースした。
なお、大滝の前後にも1pで登れる滝があり、どちらもいい感じだった。
大滝手前の15m滝-サカイ(半裸)
上裸リードするサカイさんの背中から、危うさ、悲哀、覚悟、そして、気高さを感じた。
それは一言で言えば「王子」の風格である。
人はなぜ翼を持ち得ないのだろう。
遠い昔ふと考えたことがある。
彼の登攀を見て、そんなことを想い出した。
6番カム必携。
大滝後の15m滝-山汁王子
山汁(釜)を泳いで取り付く。
6番カム必携。
11/22
『茂田原(モダバル)の滝(仮)』(70-80m?)
1p目-コサカ
ノー・プロテクション
2p目-山汁王子
オーディエンスの声援を剥き出しの背中に浴び、左壁直上からの山汁(水)線突破ラインを描く。
山汁王子性を遺憾なく発揮した登攀。
3p目-スミ
ド山汁(水)線突破。
豆腐(もしくはフルーチェ)よりはやや硬いピンチホールドを適切に処理しなくてはいけない。
また、卍ムーブで、山汁(水)流により視認できないクラックに0.75番を極めなければならない箇所がある。
下部でホールドが崩壊して一度墜落したが、あれはクライムダウンと言えなくもないような気がしている。
6番カム必携。
4p目-カタノ
フィナーレ的な感じ。
本当に素晴らしかった。
帰途、コサカさんがダニをナンパ・お持ち帰りしていた。
11/23
『生勝(イケガチ)の滝(仮)』(40-50m?)
1p目-コサカ
右壁の、維管束のような木の根の束を使って豪快に登攀。プロテクションは木の根。
2p目-スミ
右壁のダイク状の木の根に導かれるままに落口へ。プロテクションは木の根。
3つの候補をほぼ島を半周しながら偵察したため、取りつきに着いたのは16:20頃。
滝は凄まじくヌメッており、また、摂理が乏しく、木の根がなければ登攀は困難を極めると思われる。
帰途、日本一美しいカエルとの評判で、絶滅危惧種のアマミイシカワガエルと遭遇した。
11/24
『水族館行ってTシャツ買って鶏飯食って飛行機で帰った』