本を開く。
目次を眺めて、第一章から読み始める。
わからない。
何を言っているかがわからない。
用語があまりにも高度であるとか、あまりにも難解な言い回しであるとか、そういう原因からくるわからなさだったらどんなに良かっただろう。
意味のわかる品詞から構成される意味のわかる一節が、節同士文章として連なるととたんに焦点がぼやけて明瞭に意味を捉えられなくなる。
あまりにも独りよがりすぎる。いや、というより、宇宙的意味不明さという概念が文字によって受肉しヨダレまみれになりながら疾走してるとでもいうべきか。この本書いてるとき多分著者すごく気持ちよかったんだろうなというような無軌道な恍惚だけは伝わってくる。
というか文章じゃないこれ。
藁にもすがる思いで巻末の解説にむしゃぶりついて、1分後に本棚の最奥にねじこんだ。